2010.12.10.Fri / 23:44 
ずっと以前に公演の案内が来た事を書いておきながらそれきりになっていましたが、今夜は岐阜まで足を延ばして御浪町(みなみちょう)ホールで今日初日を迎えた劇団はぐるまの最新公演「シルバー・チルドレン」を観劇しました。

今年は夏のミュージカル劇場が事情により休止されたので、岐阜に来るのは2月に同ホールで上演された「頭痛肩こり樋口一葉」観劇以来でした。

今回の作品は主人公(ともう一役)がダブルキャストだったので、公演案内に同封された公演チラシにダブルキャストの出演日程などが記載されていなかったので当日プログラムを見るまでどちらの役者さんが主人公を演じるのか分かりませんでしたが、今回(今日と明日の一・二回目の公演)主人公を演じた若い役者さんは、初日なので少し固い部分も見受けられたが、大抜擢に応えた確かな演技で主人公の易しいようで難しい役柄(それについてはネタバレになるので詳しくは書かない)を演じており、劇団のこれからを担う若い人材が育っている事を印象づけられました(本当はダブルキャストの役者さんのファンなので「初日なら絶対この方だろう」と思ってチケットを取ったので最初はどうかと思ったけど、これは嬉しい誤算でした)。

それと、いつもは後ろの方の席で観劇する事が多いですが(指定席でなく自由席の場合でも)、今回は入場してから案内の劇団員の方に「前の方が空いてます」と勧められたので、初めて最前列で観劇しました(なので今回は眼鏡を掛けなくても出演者の表情をはっきり観られた。端の席だったので舞台後方のセットが見辛かったのが少し残念ですが)。

作品の内容についてですが、あらかじめ予備知識を公演チラシの粗筋以外に入れずに観劇したので(「上演時間はどのくらいだろう」と検索しようと思ったが、うっかりブログ等の感想記事などを読んでストーリーの核心部分まで知ってしまったら初見の面白味がなくなるだろうと思って止めた)、舞台後方に五床並べられたベッドの空いた一床(自分の席からは舞台上手前方に置かれたデスクでよく見えなかったが)の意味と主人公の新任看護師についての意外な真実が明かされるラストは全く予測が付かず、暗転後のエピローグでそれに気付いた時には内心愕然としてしまいました(「なんて大げさな」と言われそうだが自分は本当に驚いた)。

この作品は、認知症の老人が入院している病院が舞台なのだが、作中でベテラン看護助手が、まるで笑い話でもするかのように、ある病院(作中の舞台ではなく別の病院)での入院患者に対する扱いを語る場面で一瞬「なんて無神経な」と思ってしまったが、その後の場面で、その看護助手が急死した別の病棟の患者の家族について当直医と遣り切れないような思いで語り合う場面を観て、「ああ、老人福祉の現場にいる人達は、患者と家族の両面から綺麗事ではない辛い現実を見過ぎているから、それを笑い飛ばすようにして自分を奮い立たせないと遣り切れなさで潰されてしまうのかもしれないな」と思い、最初に看護助手について感じた誤解を恥ずかしく思いました(デリケートな問題なので、もしかしたらこの文章を書いている今もまだ当事者の心情を理解出来ていないのかもしれないが……)。

それともう一つ、作中で「船長」と呼ばれている老人が、主人公に向かって怯えたように、自分を入院させたまま見舞いにも来なくなった息子(だと思うが作中でははっきり言及されていなかったと思う)について語る場面が、自分にとって何かを突きつけられたような痛みを覚え、観終わってからもまだ頭から離れません。

そんな訳で、この舞台を観た事で今夜はいつになく「老い」について考えています(帰宅してから一時間半以上経つけど、まだ気持ちが昂ぶっていて眠れそうにない。明日が土曜で良かった)。

それでは。
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プロフィール

須藤泰昭(すどやん)

Author:須藤泰昭(すどやん)
岐阜県西濃地方在住。
1970年生まれ。
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飼い猫の「わく」ちゃんです。
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