2011.02.02.Wed / 19:34 
今夜、久し振りにブックマークしていた演劇ファンのTwitterのツイートを読んでいたら、見過ごせないニュースを知ってしまった。

asahi.comより
「上質の教養・娯楽に重点 NHKBS、2チャンネルに統合・再編」
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201102010105.html

上記のネットニュース記事によると、4月の改編期からNHK-BSが現在の三チャンネルから二チャンネルに集約される(BS2とBShiが統合してBSプレミアムに)のに伴い、BS2で金曜深夜に放送中の「ミッドナイトステージ館」が終了、BShiの「プレミアムシアター」も国内の演劇中継を扱わないという方針だそうだ(それだけでなくEテレの「芸術劇場」も終了)。

数年前にBS2が「土曜シアター」(山川ナンタラの司会は嫌いだったが)を終了させた時や昨年の改編で「ハイビジョンシアター」「ウイークエンドシアター」に統合されて「プレミアムシアター」になった時も失望したけど、今回はそれとは比較にならないほどの失望を感じている。

Twitter上で怒っている人もいたけど、今回のBSチャンネルの統合は上のニュース記事の見出しにもあるように「上質の教養・娯楽」を提供する為のものだろうに、演劇中継がその「上質の教養・娯楽」の範疇に入らないかのような今回の方針には断固異議を唱えたい。


……と、こんな風に書くと日本中に蔓延る脳内経営者というか経営者の奴隷どもが「採算の合わない部門を切り捨てるのは当然」という魔法の言葉を唱えて今回のNHK側の方針を擁護するだろうけど、民放のような純粋な私企業ならともかく「公共放送」という建前のあるNHKにはその物言いは当てはまらない筈。

ましてやここ十数年だけでもNHKは演劇関連の番組を次々に廃止しているのに(1990年代にはBS2で平日の帯番組でミュージカルや歌手の座長公演の中継が放送されていたが、廃止されて金の掛からない「衛星映画劇場」に切り替わった。更にその昔は総合テレビでも劇場中継が放送されていたのに)、更に最後の砦とも言うべき「ミッドナイトステージ館」「芸術劇場」が廃止されるのでは、「何が『上質の教養・娯楽に重点』だ」と言いたくなるのは当然だろうに(劇場中継は糞朝ドラだった「ど●ど晴れ」の続編以下かよ)。


そうしたら今度は「そんなに演劇中継が観たけりゃWOWOWなりシアター・テレビジョンに入ればいいじゃん」と言う奴もいるだろうが、WOWOWの演劇中継は放送される演出家や作家、劇団が偏っているし(別格である宝塚を除けば放送される殆どがニナガワとかノダとかミタニとかオトナケーカクとかワハハホンポばっかりでウンザリ)、シアター・テレビジョンはスカパー!e2で観られないのでスルーしていたが(どうせスカパー!e2で配信されていても加入出来ないし)、最近公式サイトを見て演劇とは何ら関係のない変な番組が増えているのを知ってゲッソリしたので、こんなチャンネルにわざわざ金を払ってまで加入する演劇ファンなんていないだろうと思う(不思議なのは、今のシアター・テレビジョンはこんなにも局名にそぐわない番組が増えているのにどうして局名を変更しないのだろう……)。

それに、演劇中継番組には公演が終了したら再演されない限り観る事の出来ない(再演されても初演と同じキャストや演出で行われるとは限らない)舞台芸術のアーカイブスとしての役割もある筈だから(過去に中継された番組で現在「NHKアーカイブス」に収蔵されている番組が将来「NHKオンデマンド」を通じて観られるかも知れないし)、なおさらNHKには演劇中継番組を存続して欲しいのだ。


最初に読んだツイートからリンクを辿った別の人のツイートによると、まだ今回の方針は最終決定ではないそうなので、「まだ間に合う」と信じて、以下に紹介するNHK公式サイトのメールフォームからNHKの演劇中継番組の廃止反対の意見を送って欲しい。

それでは。


NHKオンラインより
「みなさまの声にお応えします」
http://www.nhk.or.jp/css/?from=tp_af91
(リンク先の「メールによるご意見・お問い合わせ」から。氏名とメールアドレス必須。意見は400字以内に)



※余談※
本文でWOWOWの演劇中継について少し触れたけど、色々と思い出して来た。

そういえばWOWOWって開局前はBS情報誌などで「一年に五~六本ブロードウェイ・ミュージカルを中継する」とか大風呂敷広げていたんだよねえ……

一応最初の一年は公約を守ろうとして当時ソフト化されていた作品(「ソフィスティケイテッド・レディース」など)やアメリカから買い付けたと思しき中継録画(コネチカットで上演された「リトル・ジョニー・ジョーンズ」という古い作品。元の舞台を観てなくても「カットが多すぎ」と思った)を使った専門番組を放送していたけど(他には昔民放地上波で放送されたらしい森繁久彌氏の「屋根の上のヴァイオリン弾き」もやってビックリした)、独自に収録したのはカナダからの来日公演の「赤毛のアン」とブロードウェイ公演に出資していた「ウィル・ロジャース・フォーリーズ」くらいだった(もしかしたらオフ・ブロードウェイ・ミュージカル「プラムクイーン・アンチェインド」「ページェント」とコール・ポーターの曲を使ったロンドン・ミュージカル「スウェル・パーティ」も独自収録だったかも。ちなみに「スウェル・パーティ」放映時のCDプレゼントに応募したら応募者が少なかったのか当選してCDを貰えた)。

それに演劇情報番組も、今はミニ番組の「月刊演劇プルミエール」しかないけど、当時は国内中心のものとブロードウェイ中心の二番組が放送されていたし(どちらも当初は一時間近い番組。一年くらいで十分くらいのミニ番組になった筈)、今思えば開局当初のWOWOWには月額税抜き2,000円を払う価値があったんだよねえ(それでも当時は開局前の公約の殆どが守られていないと不満だった。どうしても公約していた「一年に五~六本の中継」というのが新作の独自中継だと思っていたから「守れない約束ならするなよ、嘘つき」としか思えなかった)。

それが今では中継される演出家や作家、劇団の顔ぶれが金太郎飴みたいに同じで(しかも宝塚以外はどの演出家・作家・劇団も個人的に好きじゃないから苦痛)厭になる……
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プロフィール

須藤泰昭(すどやん)

Author:須藤泰昭(すどやん)
岐阜県西濃地方在住。
1970年生まれ。
趣味・テレビ番組の録画
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