2007.06.18.Mon / 19:47 
まず最初にお詫びをしますが、前回感想の冒頭で、「さて(最近この書き出しが多いような気がする……)、」と書きましたが、あの後ブログの記事をを数日分読み直して、「さて、」という書き出しで始まった記事はこれだけだったのに気付きました。

それなら何故、上記の勘違いをしたのかというと、「紙copi」を使用して書いているゲンさん(「解体屋(こわしや)ゲン」)感想や「全話読破プロジェクト」の報告記事のうち、書き掛けの記事の書き出しがいずれも「さて、」だったので、ついアップした記事と混同してしまい、上記の勘違いをしてしまったという次第です(恥ずかしいので書き掛けの記事の書き出しは全部書き換えよう)。

それでは、気を取り直してゲンさん第228話の感想とまいりましょう(今回も「▽Open more.」前は2枚目のカラーイラストです)。
kowashiya-gen_2006_08_24color_R.jpg


第228話「重圧の下で(2)」
(ストーリー)

ついに、五友爆破がダイナメンション・インクの下請けとして参加する巨大プロジェクト「さくらWALK建設事業計画」の作業が開始され、各事業所の作業員達が次々と現場であるニッハツ自動車町山工場へと入って行く。
工場内に入ったゲンさん達は、今回の現場となる工場内の広さに驚いている。そして、今回の作業工程と爆破解体予定の鉄骨に付いての説明を田村から聴いたゲンさんは、今まで見た事もない太い鉄骨の解体に対して、そのくらいの方がやり甲斐がある、と言って張り切っている。

一方、五友爆破の事務所では、慶子さんがジョージに、彼の挑発のおかげでゲンさんが仕事を引き受けてくれた事と、今回の仕事で、下請けである五友爆破に爆破解体を任せてくれた事について、お礼の言葉を述べる。
礼には及びません、と言ったジョージは、だが油断は禁物だ、と言葉を続け、今回の工事が業界から注目されている事、そして他の参加企業に対する不安を口にする。
他の会社がどうかしたのか、と訊く慶子さんにジョージは、自分の杞憂ならいいが、今回の事業には経営に不安のある会社が参加しているようだ、と答える。

そして再びニッハツ自動車町山工場へと話は戻る。
休憩時間の最中、ゲンさん達は、ダイナメンションの外国人作業員達の格好良さと、他事業所の日本人作業員の作業中の規律についての確認の厳しさについて語り合っている。

そこへビニールテープを手にした田村が現れ、今日行う作業について説明する。
今日の作業は、リサイクルの種別ごとに、解体した備品を搬出するのだが、ビニールテープはその種別の目印として用いるのだ。
いつも以上に細かい分別を行う事に対して、最初にビニールテープの用途について質問していたヒデが、大雑把に分けて後は中間業者に任せればいいのに、と疑問を投げ掛けるが、田村は、循環型のリサイクル社会を目指す為に、少しでも多くの資源を再利用出来るように分別するのだ、と答える。
まだ納得していないらしいヒデは、ここまで細かいと能率が悪いんじゃないか、と言うが、それに対して田村は理路整然と、解体の時点で細かく分類すれば搬出や輸送時に悩む事はない、疑問が生じて仕事が混乱したりやり直すのが一番能率が悪いのだ、と答え、ようやくヒデも納得する。

ヒデが納得した所で、ようやく作業開始だ。第一工程は、ダイナメンションとクボタリ解体(作業中の規律について厳しく確認していた事業所)との共同で行われる。
ゲンさんは張り切るが、田村にゲンさんは爆破解体の為の検査があるから皆とは別行動だと言われ、ずっこける。

その頃、(株)クボタリ解体工事の社長室では、社長が「さくらWALK建設事業計画」の担当者を呼び付け、今回のプロジェクトにおける自社の利益率の低さに対して叱責する。
今回のプロジェクトはJV(共同事業体)だから自社だけが突出して利益を上げる訳にはいかない、と説明する担当者の言葉を、努力が足りないのだ、と遮った社長は、他の企業と同じ事をしていたら淘汰されて潰れてしまう、そうなる前に何とかしろ、と圧力を掛ける。

そして三たびニッハツ自動車町山工場へと話は戻る。
ダイナメンションの美人作業員に資材の分別について訊かれて鼻の下を伸ばしながら答えているヒデを、一人で爆破解体の為の超音波探査をしているゲンさんが呆れて見ている。
一方、鉄材を運んでいる光は、クボタリ解体の作業員がたった二人で大きな板を運んでいるのを見て、ダイナメンションの作業員は四人がかりで同じ板を運んでいるのに二人だけで大丈夫なのか、と訊くが、彼等は、いつもこんな感じだからこれくらい何でもない、と答える。だが、彼等のかなりしんどそうな様子に、光は心配そうだ。
ヒデもその様子に気付いたのか光に、クボタリ解体の作業員について、気のせいかもしれないが、作業中に人数が減っている気がする、との疑問を口にする。
それは作業員の中抜きをしているという事なのか、と言う光にヒデは、自分の勘違いかもしれないが、この現場は何かおかしい、と不安な様子で呟く。

(次号に続く)

(感想)

ついに、ビッグプロジェクト「さくらWALK建設事業計画」が始動しました!!
今回は複数の事業体による共同事業なので、作中で光も言っているように、今までと雰囲気が違います。自分はこういった業種に就いた事はないけど、こういう事業の現場って、かなり活気があるんだろうな、と読んでいて感じました。
特に今回の現場は、外資のダイナメンション・インクが参加しているという事もあり、今後のエピソードで、外国人作業員達との交流もありそうですね(彼等はオーストラリアのダイナメンション本社から派遣されているのかな?)。

それにしても、中盤の休憩時間の場面で、ヒデとゲンさんの二人がダイナメンションの女性作業員を見てデレーッとしていたけど、独身で光の彼氏という訳ではないヒデはともかく、妻子持ちのゲンさんまで他の女性にデレーッとしてしまうのだから、ホント、男ってしょうがないんだからっ(……って自分も男なのに何を言う)。

そして前回、外見に似合わぬ(失礼)冴えた仕事ぶりを見せた田村さんですが、今回も、資材の分別作業の手順についての説明を読んでいて「やるなぁ」と感心させられました。
色分けしたビニールテープを資材分別の目印にするというのは良くあると思うけど、ゲンさんが目指している「循環型リサイクル社会の実現」の考えを理解し、更にそれを進めた細かい資材分別の徹底についてヒデに説明するくだりは、読んでいてすんなりと納得出来ました。
本当に、五友爆破はいい人を現場代理人に迎えたな、と思います。前回も似たような事を書いたけど、今回のプロジェクトが終わっても、時々でいいので田村さんには五友爆破と係わり続けて欲しいと思います。

話は変わりますが、慶子さんとの会話を読む限り、やっぱり前回のジョージは、ゲンさんを今回のプロジェクトに参加させる為に五友爆破を訪ねたようですね。
ジョージの「根が単純な男だからな あんなに操りやすい男はいない」という台詞をゲンさんが聞いたら激しく怒りそうだけど、事実なので反論は出来ませんね(前回のやり取りを読んだら誰だってジョージの言葉が正しいと思うよね)。
でも、このくだりを読んでいて、やっぱりジョージはゲンさんの技術を高く買っていて、今回の仕事に彼が関わった事に満足そうなのが嬉しかった。
そして、今はまだジョージの手の中で操られているゲンさんが、いつかは対等な立場で日本の爆破解体を変える日が来る事をまた夢見てしまいました。

最後になるが、このプロジェクト開始早々、前半の慶子さんとの会話でジョージが危惧していた一部の参加企業への不安が、どうやら現実になりそうで、読んでいるこちらも不安になって来ました。
それにしても、クボタリ解体(「週漫」本誌142ページによると正式社名は「(株)クボタリ解体工事」)の社長と担当者の会話のくだりは、読んでいて無性に腹が立って来た。
自社の利潤だけを追求し、その為に現場のコスト削減を部下に迫る社長(しかも後々に問題が生じた時、この件についての言質を取られないようにか、具体的な命令を下さずに「君に失望していいのかな…?」「意味はわかるな?」とだけしか言わず、部下に言外の意味を悟らせるようにする小狡さ)。
その為にもし現場で取り返しの付かない事故が起きたとしても、被害に遭うのは自分ではないからという気楽な考えなんだろうし、問題が起きたら「部下が勝手に命令した事」とでも言い逃れするんだろう。
だけど、光やヒデが現場で見たクボタリ解体の作業員のしんどそうな様子を見ていると、そんな会社上層部の無責任さの犠牲になっている彼等があまりにも気の毒で、どうにかして、この状況を変えられないものかと思ってしまう。
これがそれほど大規模な現場でなければ、もしかしたらゲンさんが彼等の現状を見かねて、クボタリ解体に乗り込んで社長に直談判したりとかいうような展開もありそうだけど、今回のような大規模な現場では、いくらゲンさんでも他社の方針に口出しは出来ないだろうし、このまま彼等は上層部の方針の犠牲になって行くのだろうと思うと胸が痛む。

次回のエピソードでは、ヒデが感じたクボタリ解体の作業員に対する違和感の実態が明かされるらしいけど、それだけでこの件が終わるのか、ゲンさん達が彼等の為に少しでも何か出来ないかと立ち上がるのか、それは次回を読まないと分かりません(金曜日が待ち遠しい)。

それでは、次回のゲンさん感想をお楽しみに。


※余談※
以前コメント欄で教えていただいた、時々ゲンさんについても触れている、ある漫画感想ブログを読んでいたら、今週の「男前どんぶり」のオチについて書かれていたので読んでみたが(そのブログの閲覧前には未読)、あまりの酷さに呆れてしまった。

ライバルの店が食中毒を出した為に主人公の不戦勝というのは別に構わないが(いや、これも酷いだろ)、その失態を被ったのが前回から突如登場したシェフで、主人公・吾郎を敵視していたライバルのシェフ・君塚はその直前に退職していたおかげで無傷で済み、しかも後付臭い美談ぽいエピソード(吾郎の母の料理を褒めたという)まで用意されていたのに厭な感じを覚えた(何だか、「ガラスの仮面」の姫川亜弓が実は努力家だったというエピソードを読んだ時みたいに胸がもやもやした)。

君塚の後任のシェフである男は確かに好人物とは言えなかったけど、こんな泥を被る為だけに都合よく登場・退場させられたのには同情してしまう(しかも食中毒の直接の責任は下っ端のシェフで、しかもソースの管理を怠ったことを黙っていた)。

好感を持っていた作品だけど、今回でこの作品と作者への好感度が激しく下落した(これじゃご都合主義と偽善満載の「蔵のなんとか」の西ゆうじ以下だ)。2週休載ののち7月20日号から再開するらしいけど、こんなストーリー作り(シナリオ担当は加藤橋二という人)を続けるなら、「もう帰って来なくていいっスよ」と言いたくなる(まあ、一度酷い内容で「作者死ね」と思った「保険Gメン」シナリオ担当の森内千晴が、以降はまともなストーリーを書いて好感度が回復した例もあるので、加藤にもチャンスを与えた方がいいか……って何を偉そうな)。

「男前どんぶり」がサイテーだったのと裏腹に、前シリーズは読み飛ばす事が多かった「女監察医 京都哀恋歌」は絶好調!!
このシリーズになってからは毎号楽しみで(最初の事件のオチが「ホモカップルが、自分達の仲に割り込んだ邪魔な女を共謀して殺害」だったのには呆れたけど、そんなのは些細な事)、特に、嫁には意地悪だが明日香先生には親切な気のいい下宿先の家主・烏丸とめのさんのキャラが面白くて眼が離せません。
しかも、今週発売のエピソードでは、ついに明日香先生が、婚約者だった晴彦と再会するそうで……これからどんな風に話が転がっていくのか楽しみです。

そんじゃっ。
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プロフィール

須藤泰昭(すどやん)

Author:須藤泰昭(すどやん)
岐阜県西濃地方在住。
1970年生まれ。
趣味・テレビ番組の録画
    映画の廉価盤DVD収集
好きな数字・7の倍数

飼い猫の「わく」ちゃんです。
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