2007.09.11.Tue / 19:16 
長らくお待たせしました。
4日振りの記事は、前回に続いて、またしても2週まとめてのゲンさん(『解体屋(こわしや)ゲン』)感想です。

北海道編も、いよいよストーリーが動き出し、眼が離せません。
それでは、早速始めましょう。

『解体屋ゲン』

第239話「破綻した町を救え!3」

正式なタイトル後の数字は丸の中に3(機種依存文字)です。
(ストーリー)
北海道への出発前日、五友爆破の事務所では、東京に残る慶子さんが有華に必要な書類の確認と、現地でのゲンさん達の仕事振りの監視を指示している。
そしてヒデと光は、炭鉱での作業経験者であるゴンから、一旦現地に入ったら買い物一つするにも大変だと脅かされ、慌ててスーパーへ追加の買出しに駆け出す。

翌日、朝倉家ではゲンさんが、1ヶ月以上離れ離れになる鉄太君と涙ながらの別れを何度も惜しむが、出発時間を気にする慶子さんに無理やり締め出される。

五友爆破一同を乗せた飛行機は北海道へ到着し、一同は、そこからバスで現場となる夕波市の炭鉱町へと向かうが、その様子を、地元の建設会社「獅子山建設」の社員二人が遠くから見張っていた。
奴等は地元の不動産屋「夕波不動産」の社長・小川に命じて、五友爆破による現場の下見の前に炭鉱の崩落を起こし、工事を中止に追い込む事を目論んでいるが、小川にはくれぐれも怪我人を出さないようにと念を押しておいたようだ。

そして小川が5分後に崩落が起こるように炭鉱の壁に発破を仕掛け終えた頃、雨が降り出した為、ゲンさん達は予定を変更して最後に予定していた炭鉱の下見に出掛ける。
ゲンさんに鍵を渡され一足先に坑内の空調を入れるよう指示されたヒデは、掘削ビル(炭鉱入り口の建物)の中に入って行った。

そこへダイナメンションの撮影クルーが到着し、ゲンさんは今回のダイナメンション側の総合責任者となった志村ブライアンと1年振りの再会の握手を交わすが、かすかに聞こえる爆発音に気付く。
ブライアンがゲンさんの様子に訝る間もなく、足元から地鳴りのような轟音が響き、地面が揺れ出す。
炭鉱が崩落したのだと気付いたゲンさんは、光の言葉でヒデが炭鉱内に入って行った事を思い出し、掘削ビルへと駆け出す。

(第240話に続く)

(感想)

前半部分を読んでいた時は、まさかヒデの身に危険が及ぶとは思いもよりませんでした。
ようやく北海道編のストーリーが動き出したものの、まだ現地での仕事自体は始まっておらず、これから現場の下見をしようとする段階でのこの惨事に、最初に読んだ時は唖然としてしまいました(大げさと言われそうだが本心)。
だいぶ長期に亘りそうな今エピソードですが、無事に仕事が終えられるか、本当に心配です。

話は変わるが、そんな大変なラストになると思わなかった前半部分に、色々と楽しめる部分があったのが今回の特徴でした。

まずは出発前日、すっかり北海道滞在の準備が整ったヒデと光の二人が今回の現地での宿泊先の待遇の良さについて語り合っている所にゴンが割り込んで来て、現地入りしたら買い物に苦労する、という意味の事を言って脅かして二人を追加の買出しに行かせ、「これでオヤツは確保…と」と手帳にメモしてウシシシと笑っている所は、いかにもゴンらしい調子の良さが面白かった(まさか現地に着いたら二人の買った菓子とかをくすねる気じゃないだろうな……)。

そして出発当日、鉄太くんと1ヶ月以上も離れ離れになるゲンさんが、「いいかァ もしオレの身に何かあったらママのことを頼んだぞ」と涙ながらに抱きしめて慶子さんに「大げさねえェ」と呆れられたり(すぐさま「大げさなことあるもんかっ!?」と返す所がゲンさんらしい)、出発時間が気になる慶子さんの「もう~~っ さっきから何回お別れしてんのよ!? さっさと行かないと飛行機に乗り遅れるわよ!」という言葉に「なんでえェ~ 自分だけ鉄太を独り占めするつもりだな!?」とキレて「いいからさっさと行って!」と締め出される所は、ゲンさんの鉄太くんに対する愛情に感動すると同時に、親バカ振りがエスカレートし過ぎて少し呆れてしまった事を正直に告白します(ここまで来ると親バカというより独占欲みたいに見えてしまって……ゴメン)。
この後、何とかゲンさんを追い出した(というと聞こえが悪いが)慶子さんが鉄太くんに向かって「さ~~てテッちゃん… 『パッパ』もいいけどいい加減『ママ』も練習してもらうわよォ」と笑い掛ける場面には、鬼気迫る物を感じました(それにしても、第233話「笑顔の誓い」から1ヶ月ほど経つのに、まだ「ママ」とは喋れないなんて、そりゃあ慶子さんにしてみれば面白くないよなぁ……)。

そして更に北海道行きの飛行機内では、飛行機に乗るのが初めてのトシさんが、隣の席のゲンさんに「手…握ってもいいか?」と言ってゲンさんを慌てさせ(この場面で鼻水垂らしながら「よ…よしやがれ!」と焦るゲンさんを見て、「ちっ、ゲンさんはそのケは無しか……」と思ったのは内緒だ)、その様子を見て「冗談だよ おめえのびっくりした顔見たらちょっと緊張がとれたぜ」と笑ったり、漫画らしき本を読んでいるヒデの隣のゴンが、数珠を手に合掌して「ナンマンダブ…ナンマンダブ…………」としきりに念仏を唱えている所が、各人の意外な一面が見られた気がして楽しかったです(機内には他に光、有華の姿はあったのに秀美がいないのは、ただ単に描いてないだけか、彼女は先に現地入りして仕事上の様々な手配を行っていたのか、どっちだろう?)。

最後になるが、今エピソードでは五友爆破から映像化権を買ったダイナメンション・インクが爆破解体現場を撮影する為に同行するという事は前回感想でも触れましたが、その総合責任者として、第189~191話「特殊制御爆破」に登場した志村ブライアン(当時の表記はブライアン志村)が1年振りにゲンさんと再会しました。
こうやって以前登場した人物が再登場するのは読んでいて嬉しく思うと同時に、再会した二人(ゲンさんとブライアン)がこれから手掛ける仕事が上手く行くように祈ります。


第240話「破綻した町を救え!4」
正式なタイトル後の数字は丸の中に4(機種依存文字)です。
(ストーリー)
炭鉱内に閉じ込められたヒデの無事を確かめようと掘削ビルに入って行ったゲンさんだが、エレベーターがある筈の一角が完全に崩落し、断崖のようになっているのを目の当たりにして、愕然として膝をつく。後から駆け付けたトシさん、光、ブライアンもその惨状に驚いている。

崩落前に聞こえた爆発音から誰かが坑内に発破を仕掛けた事を見抜いたゲンさんは、今回の仕事を妨害しようとしている人間がいる、そいつがヒデを殺したんだ、と言って完全に冷静さを失っている。

そんなゲンさんを殴ったトシさんと炭鉱作業の経験者であるゴンの言葉で落ち着きを取り戻したゲンさんは、最後までヒデの救出を諦めない、と気合いを入れ、光に携帯電話でヒデに連絡を取り続けるように、有華に警察と消防、そして慶子さんに連絡するように、秀美に炭鉱の建物の図面を用意するように、トシさんに事故現場の下に下りる段取りを考えるように、そして手伝いを申し出たブライアンに、事故現場を照らす為に撮影用の照明機材を持って来るよう命じる。
そして五友爆破の事務所では、有華からの連絡でヒデの事故を知った慶子さんが、何か救出の手立てがないかと思案している。

一方、夕波不動産の事務所では、獅子山建設の社員二人が仕事をしくじった小川を責めるが、小川は刑務所に入るのは真っ平だ、と二人が止めるのを振り切ってしばらく姿を隠す為に出て行く。

準備が整い、ヒデの救出作業が開始されるが、ヒデの居場所が特定出来ない時点で下手に作業したらヒデの身に危険が及ぶ為、具体的な作業に着手出来ない。
そこにブライアンが、オーストラリアのダイナメンション本社にいるジョージからゲンさん宛てに急用の電話が掛かって来た事を告げる。
ジョージの用件は、ヒデの救出作業をドキュメンタリー番組として製作・配信したい、というものだった。
その非情とも言える申し出に憤るゲンさんだが、ジョージから家族を養っているヒデに万が一の事があった場合に放映権料を遺族への補償に当てる事が出来る、と説得され、怒りを抑えながら、その申し出を了承する。

続いて東京の慶子さんから、ヒデに持たせたPHSスマートフォンの位置情報サービスを利用して居場所を特定出来る筈だという事と、炭鉱への臨時のアンテナ(基地局)設置の手配を済ませた事が告げられ、それを聴いたゲンさんは、彼女に高所作業用の重機を一台手配するように頼む。

PHS会社から臨時の基地局設置の作業員が到着してアンテナの設定が完了し、ゲンさんは光にヒデのPHSに電話を掛けるように言う。
通話が繋がり、ヒデが無事である事が判明したが、土砂で電波が遮られている為、通話は途切れがちだ。
だが位置情報は無事取得出来、ヒデがエレベーターボックスに閉じ込められている事を知ったゲンさんは、すぐに助け出してやるぞ、と意気込む。

(次号に続く)

(感想)

前回を読み終えてから1週間、ヒデの安否が気掛かりで、この回の終盤で無事が確認されるまで、本当に気が気でなりませんでした(まだ次回にヒデの救出は持ち越されているから安心するのはまだ早いけど)。
それにしても、ゲンさんがあんなに冷静さを失った姿を見るのは初めてのような気がします。

そんなゲンさんを落ち着かせたのがトシさんとゴンの二人だが、トシさんはともかく、ゴンがこういった時に役に立つ発言をしたのには驚くと共に、さすが炭鉱作業の経験者だけある、と感心しました(やっぱりゴンを北海道行きのメンバーに加えて正解でしたね)。

そんな中、事故について知ったジョージが(本文だけを読むと、ブライアンから報告を受けたのか、東京の慶子さんを通じて知ったのかが判り辛いのだが)、ゲンさん達によるヒデの救出作業を撮影し、ドキュメンタリー番組として海外のテレビ局に売りたいとゲンさんに打診して来たが、非情とも思えるこんな申し出をする所は、言っている事は頭では理解出来るが、あまりにもドライ過ぎて一瞬絶句してしまった(ところで、今回触れられていたヒデの家庭の事情について、単行本も出して貰えない現状じゃ忘れている読者の方が多いんでないかい?ホントに、「週漫」編集部は一部えこ贔屓作品以外の作品と作家へのフォローが最悪の無能揃いだなっ!!……いけない、つい脱線してしまった)。

最後になるが、今回、ヒデの救出手段の一つとして、以前仕事用に持たせたアドエス(WILLCOMのPHSスマートフォン「Advanced/W-ZERO3[es]」)の位置情報サービスを利用したり、その為のアンテナ(基地局)設置が簡単に行える事が作中で触れられていたが、これだけPHSの優位な点をアピールするなら、「協力・WILLCOM」とクレジットを入れて欲しかったな、と思います(もうすぐDoCoMoのPHSが停波し、PHSキャリアはWILLCOMだけになるから「PHSイコールWILLCOM」と言えるけど、まだまだ社名やPHSの優れた点の一般への認知は低いので、こういった漫画などでWILLCOMのアピールを積極的にするのも効果的ではないか、と考えるのだ)。

さて次回(今週金曜発売号)は、まだヒデの救出作業が続くようで、無事救出されるのを見るまでは、まだ安心出来ません。
それでは、次回のゲンさん感想をお待ち下さい。

※追記※
この記事で採り上げた「週刊漫画ゴラク」掲載の漫画「ドカコック」を読んでみましたが、話の展開がGoogle検索結果から辿ったサイトに紹介されていた第1話と殆ど同じなので何か複雑な読後感でした……(次回掲載の時は立ち読みしてから買うかどうか決めよう)。
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プロフィール

須藤泰昭(すどやん)

Author:須藤泰昭(すどやん)
岐阜県西濃地方在住。
1970年生まれ。
趣味・テレビ番組の録画
    映画の廉価盤DVD収集
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飼い猫の「わく」ちゃんです。
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