2007.10.19.Fri / 19:29 
ゲンさん(『解体屋(こわしや)ゲン』)北海道編、もっと長く続くと思っていたら、今週号がラストでした。
それでは「▽Open more.」後のストーリー詳細と感想を。
『解体屋ゲン』
第246話「破綻した町を救え!10」

正式なタイトル後の数字は丸の中に10(機種依存文字)です。
(ストーリー)
ゲンさん達は、宿舎の会議室に設置されたモニターで今回の仕事で撮影された映像を観て、改めて今回の仕事の規模の大きさ、そしてヒデが巻き込まれた事故の凄さに驚く。
スケジュール変更の対応に追われていた有華は、爆破解体の現場を生で見られなかった事を残念がるが、そんな彼女をゲンさんがねぎらう。

これで今回の仕事が全て終了したので、ゲンさん達は午後の飛行機で東京に帰り、田村は九州の現場に戻る。
ゲンさんは志村・ブライアンに、ダイナメンションの社員はどうするのか、と訊くが、彼等がジョージから一週間の特別休暇を貰った事を知ると羨ましがる。

そしてゲンさんは獅子山建設の大村に、会社の今後について訊くが、田村から、国内に引き受け先がなかったので、獅子山建設がダイナメンションの傘下に入り、ブライアンが代表を務め、映画撮影事業を継続する事を説明される。
しかも、ダイナメンションとの交渉に立ち会った田村と大村がジョージの事を褒めるので、ゲンさんは不機嫌になってしまう。

ゲンさん達は、出発前にもう一度炭鉱町へ行き、これまでの事を振り返り、ゲンさんは、後は獅子山建設とダイナメンションが引き継ぐから自分達の仕事はここまでだ、と言う。
そこにひょっこりと現れたゴンは、ゲンさんに何処に行ってたのか、と訊かれ、不審な様子でバスに乗り込もうとするが、リュックから草のような物が飛び出している事をヒデに指摘され、これは只の煎じ薬だ、と誤魔化すが、ゲンさんにリュックを開けろ、と怒られて渋々従う。
何と、ゴンはリュックの中に大麻草を摘んで隠していたのだ。
北海道には大麻草が自生している事を聞いた事がある秀美に、朝からこれを探していたのか、と言われたゴンは、散歩してたらたまたま見付けたのだとか何とか言って誤魔化そうとするが、ゲンさんの剣幕に押され、仕方なく皆の前で大麻草を焼き捨てさせられる。

そして一同は空路東京へ帰り、羽田空港では、慶子さんと鉄太くん、そしてロクさん夫婦が迎えに来ていた。
涙ぐみながらこちらに向かって来る慶子さんに手を差し出したゲンさんは、彼女が自分を素通りしてヒデに抱きついて無事を喜ぶのを見て複雑な表情になるが、気を取り直してミチさんに抱かれている鉄太くんに近付き、帰宅の挨拶をする。
だが、出発前より成長した鉄太くんは、ゲンさんの姿を見て激しく泣き出してしまい、ゲンさんはうろたえる。
そんなゲンさんは慶子さんから、鉄太くんが最近人見知りが激しくなった事と、二ヶ月も留守にしたから顔を忘れられたのではないか、と言われてショックを受け、もう二度と出張なんかしないぞ、とむくれる。


(感想)
……今週は不機嫌モードなので、その辺割り引いて下さい。

今年に入って二つ目の大事業、しかも五友爆破単独での総合事業となった今回の北海道編ですが、完結編である今回の話を読み終えた私の、今の心境は最悪です(だから今回のアンケートの「Q3 面白かった劇画を1つ」「女監察医 京都哀恋歌」「突撃!トラブル部隊」のどちらかにする)。
第227~232話の「さくらWALK建設事業計画」編といい今回といい、もっとストーリーを大きく広げられそうなエピソードのラストを、どうしてこんな風に尻すぼみに出来るのか、読み進んで行く内に、段々気持ちがしぼんで来ました。

五友爆破が本来担当する仕事に関しては成功したけど、ダイナメンションが獅子山建設を傘下に治め、夕波市の為に映画事業を継続する事になるくだりや、その交渉に立ち会った田村さんや獅子山建設の大村がゲンさんの前でジョージ富田を褒める場面を読んでいると、又してもゲンさんがワリを喰ったように感じて(いくら何でも貧乏籤引き過ぎ)、一つもカタルシスを感じられなかった(これが「現実に即して書いたリアリティのあるストーリー」と思っているなら勘違いも甚だしいし、そんな物は要らない)。
何か、五友爆破が大事業に参加する度にダイナメンションとジョージが株を上げて美味しい所を掻っ攫い、ゲンさんがワリを喰う展開を一種の「お約束」にでもしようとしているのか、と思えて来た。

しかも今回の終盤、折角前回大役を果たして男を上げたゴンが、自生していた大麻草を摘んで持ち帰ろうとしていたのには呆れて物も言えなくなった。
自分も大麻に関しては関心があり、限定的に規制を緩めてみても良いのではないか、と思っているが(お願い、危険思想の持ち主だなんて思わないで!!)、現在の法律が大麻の所持等を認めていない以上、今回のゴンの行動は、いつもの小悪党的行動とは比べ物にならない洒落にならなさを感じてしまい、げんなりした(せめて、午前中の試写を抜け出したゴンが、自分だけ北海道の名産品を買い込んでいた、とかいうオチならベタだけど笑えたのに……)。

今回の感想記事の後にある(観想記事より先に書いた)「余談・その1」で、「週漫」編集部のゲンさんへの扱いの悪さについて憤ったけど、今回の内容を読んでいたら、「週漫」編集部の扱いも一理あるのかな、と思えて来た(いや、某造り酒屋旅館漫画を異常に優遇している時点で「週漫」編集部は糞だ)。

延々10週引っ張って来たエピソードの締めくくりがこれかよ、と思うと、「終わり良ければすべて良し」の逆のようで、シナリオ担当の星野茂樹には、もっと読者にカタルシスを与える作劇を勉強してくれ、と言わせて貰います(その点に関しては、先週の「余談」で触れた「保険Gメン」シナリオ担当の森内千晴や、「弁護士TASUKE」シナリオ担当の針村鳳堂の方が勝っている)。
作画の石井さだよし先生がどんなに頑張っていても(昨年は御病気で休載なさったから、無理をして欲しくないけど)、これではシナリオの星野が足を引っ張っているようで情けないです(今年に入ってから、第214話「早い春(後編)」第232話「爆破解体の波紋」といった納得の行かない内容のシナリオが眼に付くようになったけど、現在の星野はスランプにでも陥ってるのでは?)。

……これだけではいくら何でも失礼なので今回の「良かった探し(byポリアンナ)」をすると、鉄太くんが、前回登場(第239話)から成長したのがはっきり解って良かったです(髪の色がトーン貼りからベタ塗りになっている)。

それでは、気を取り直して次週のストーリー紹介を。
予告煽りによると(担当者が無能なのか、実際の本編に比べるといい加減で当てにならないが)、次回は、五友爆破に例のヒデ救出中継映像の放映権料が入金される、という所から物語が始まるようだ。
これだけで判断するのは早計だけど、第193話「給与が安い!」と同じもしくは似たような展開になるなんて事はないでしょうねぇ……!?

それでは、石井先生の努力が報われるように星野が奮起する事を願いつつ、今回のゲンさん感想を終えさせていただきます(何か腹立ちが治まらないから、この記事を送信したら、既に製本作業が終わった第94~103話までの未読のゲンさんを国立国会図書館に複写請求して来ようっと)。

ああ、
次回はワクワクさせて欲しいよなあっ!





※2007.10.20追記※
昨日は、あまりにも酷評し過ぎたな、と思いましたが(上でタイトルを挙げた第214話「早い春(後編)」第232話「爆破解体の波紋」の時ですらこんな酷評はしなかったのに。未だに観想記事を書いてない第221話「四つ葉のクローバー」第222話「勇気と決断」は、ストーリー自体は悪くなかったし)、一夜明けても、やはり今週のストーリーに対しての印象は変わりませんでした。

この作品の愛読者の多くはゲンさんが好きで読んでいる筈なのに、その主人公が、折角のビジネスチャンスは逃すは(最初に田村さんが提案した獅子山建設の五友爆破への吸収合併を断ったのは確かにゲンさんだけど、よりによってダイナメンションに買収させる事はなかろうに)、二ヶ月振りに再会した愛妻にはスルーされるは、最愛の息子には顔を忘れられて泣かれるはと散々な目に遭う、なんて内容を読まされたら面白くないのは当然でしょう(ついでに書くが、ゴンの大麻は論外)。

自分がこの作品を読んだ最初の切っ掛けは、石井さだよし先生が描いたゲンさんのキャラクターに惹かれたからだけど(その時は一度立ち読みしただけだったが)、パチンコ化が切っ掛けで再度ゲンさんの事が気になり、単行本を捜し求めて読み始め、「週漫」の購読を始めてからは、星野茂樹先生の書いたストーリー、そして各キャラクターの性格などの造形にも惹かれるようになり、その両方の魅力があったからこそ、こうして観想記事を書いたり、データベースを作ったり、版元のせいで単行本化されない未読のエピソードを国立国会図書館の複写サービスやヤフオク、ビッダーズで入手してまで読んでいるのです。

だからこそ、漫画「解体屋(こわしや)ゲン」の作者の一人である星野先生には、もっと奮起して読者を楽しませて欲しいのです(石井先生の絵柄は安定しているので、根幹となるストーリーが重要)。
これからも、かなり辛口な感想を書く事になると思いますが、「単なる罵倒」にならないように気を付けながら批判するよう心掛けます。

それでは。





※余談・その1※
本サイトのゲンさんデータベース「五友爆破株式会社 活動記録集」の更新をする為に、先週号までのデータを入力していたら、先週の第245話の扉絵を含めた総ページ数が、たった18ページしかないのに気付きました!!
昨年の後半辺りから1話分の総ページが22ページから20ページに減らされたけど、まさか更に2ページも減らされていたなんて……(前回は読み応えがあったから減ページに気付かなかった。ちなみに今回は何とか20ページ確保されてた)

ちなみに、他の漫画(巻頭は除く)はどうだろう、と思い調べたら、「女監察医 京都哀恋歌」が同じく18ページ、「麻薬取締官マトリ」が19ページ、「突撃!トラブル部隊」に至っては16ページでした(調べてみたら、この作品は第1話から16ページのようなので例外かも)。

某所では、「週漫」の二色ページ廃止および雑誌全体の減ページは紙の価格高騰が原因らしい、と書かれていたので、もしかしたら連載全部が減ページになっているのか、と思ったら、上に挙げた以外の漫画はちゃんと20ページをキープしており、腐れ「週漫」編集部が、どの作品に力を入れてどの作品を軽んじているかが、よーっく解りました。

世の中に平等などない、と解っていても、自分の好きな作品が編集部によって軽んじられているのを見て気分が良い訳がないでしょう。
また一つ、「週漫」編集部と芳文社を憎む理由が出来ました。

※余談・その2※
ここで度々触れている、ある漫画感想ブログの10月10日付けの記事に、いわゆる「オヤジ漫画誌」掲載作品がネット上で語られる機会の少なさに対する考察があり、興味深く読ませていただきましたが、その中で、「単行本が刊行されない作品の電子書籍化によるダウンロード販売やオンデマンド出版による対応を望む(大意)」という記述があり、「やはり、考える事は皆同じなんだな」と思いました(似たような主張をした私の記事はこちら「余談と言うか愚痴」の3段落目を参照)。

それを読んで賛同のコメントを書こうと思ったら何故か書き込めないのと、トラックバックも通りそうにないので、この場を借りて賛同の意を唱えさせていただきます。
COMMENT TO THIS ENTRY
  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY
プロフィール

須藤泰昭(すどやん)

Author:須藤泰昭(すどやん)
岐阜県西濃地方在住。
1970年生まれ。
趣味・テレビ番組の録画
    映画の廉価盤DVD収集
好きな数字・7の倍数

飼い猫の「わく」ちゃんです。
イラスト英単語
カレンダー(月別)
09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別アーカイブ(タブ)
ブログ内検索
CopyRight 2006 虹の終わる場所へ~「SUDOYAN'S SPACE」出張所 All rights reserved.